MMT

現代貨幣理論は日本を救う⁉︎ わかりやすく解説します【MMT】

Hakase(@hakase_2929)です。

今回は現代貨幣理論(MMT)について、わかりやすく解説したいと思います。

MMTとは?

MMT、またの名を現代貨幣理論といいます。

自国通貨建てで国債を発行する限り、財政破綻することはないなどのことが書かれており、従来の理論を覆す地動説のような理論です。

アメリカでMMTは大きな話題となり、日本でも物議をかもしています。

以下では現代貨幣理論ではなく、MMTと記述を統一いたします。

MMTの特徴

①通貨主権を有する政府は、自国通貨建てで支出する能力に制約はない

①日本や米国のように「通貨主権」を有する政府は、自国通貨建てで支出する能力に制約はなく、デフォルトを強いられるリスクもない。財政赤字や国債残高を気にするのは無意味である。(引用: MMT 現代貨幣理論入門 帯文より)

日本は「円」、米国は「ドル」という独自の通貨を持っています。

対して、EU(欧州連合)に加盟している国々は「ユーロ」という通貨は使えますが、国単体の独自の通貨は持っていません。

独自の通貨を持っている日本や米国は、お金を自分で発行することができます。

国の借金が多いと騒いでいるみたいですが、(正しくは借金ではなく政府の負債ですが)

自国通貨を発行して、足りないところを補えばよいわけです。

政府と私たち個人と同じように考えてはいけません。政府は自由にお金を作ることが可能だからです。

②税金と国債は、経済を適正水準に調整するためにある

②政府にとって、税金は財源ではなく、国債は資金調達手段ではない。政府が先に支出しない限り、民間部門が税金を納めることも、国債を購入することも論理的に不可能である。

税金は所得、国債は金利にはたらきかけ、経済を適正水準に調整するための政策手段である。(引用: MMT 現代貨幣理論入門 帯文より)

税金は財源ではなく、国債は資金調達手段ではないというのは、驚いた方も多いのではないでしょうか?

私たちは税金を財源にして、社会保障などにお金が使われていると思っています。

実際は違います。なぜなら政府は自由にお金を作ることが可能だからです。

だから、税金を財源にする必要がありません。

それでは無税国家にすれば良いのではないかと思う方もいらっしゃると思います。

しかしそういうわけにはいかないです。なぜなら過剰なインフレになってしまうからです。

何事もやりすぎは禁物ということです。

そもそも財源赤字の拡大をするかどうかは、インフレ率を見て決めるため、ハイパーインフレーションになることはありません。

経済を適正に保つために、税金と国債は必要なのです。

③就業保証プログラムは、完全雇用と物価安定を実現する

③政府は「政府の雇い手」として、希望する人々全員に、一定以上の賃金水準で就業する機会を約束することができる。

この「就業保証プログラム」は、「完全雇用と物価安定」という公共目的に資する、強力な経済安定装置である。(引用: MMT 現代貨幣理論入門 帯文より)

就業保証プログラムの具体的な内容は以下の通りです👇

これはとにかく、失業者が一定以上存在するような状況において、公務員を増やしたり公共投資などを行って雇用を生み出し、失業者がいない完全雇用を目指すと同時に、政府が設定した最低賃金を実現させることを目指す政策である。(引用: MMTによる令和「新」経済論 P86,87)

このようなことが、本当に実現するのかと考える方もいらっしゃると思います。

莫大な費用がかかるから実現は不可能ではないか、そう考えるのも無理はありません。

しかし政府が赤字を拡大しても、破綻することはないため、このようなことを心配することはありません。

しかも、政府が設定した最低賃金で人を雇うということは、ブラック企業で不当に安い賃金で奴隷のように働かされている人々を救うことができます。

そして就業保証プログラムを実現することにより、インフレを引き起こして、デフレから脱却することが可能です。

日本は長い間デフレの状況から、脱却できていないですし、ブラック企業もまだ多いので、この就業保証プログラムを是非やっていただきたいと思います。

お札を使っている理由

そもそもなぜ私たちは、「お札」を「貨幣」として使っているのでしょうか?

「お札」なんて、ただの紙切れですし、原価もほぼかかっていません。

それに対して、ビットコインは一時期話題になりましたが、なぜ多くの人々が使っていないのでしょうか?

その答えにMMTは答えてくれています。

納税ができるからです。納税ができることによって、「お札」に価値を見いだし、人々が普段から使うようになって、「貨幣」として流通しているのです。

ビットコインでは納税をすることができないから、多くの人は使っていないのです。

そして、円やドルなどの単位を設定して、納税義務を課すのです。

「貨幣」を発行することは簡単ですが、それが流通するためには、その「貨幣」で納税ができることが必要なのです。

MMTの用語集

信用貨幣論

貨幣は商品ではなく信頼に基づく「賃借関係の記録」である。(引用: MMTによる令和「新」経済論 P9)

貨幣は商品だと勘違いしている方は、多いのではないでしょうか?

あくまで賃借関係の記録、データにすぎないのです。貨幣そのものじたいに価値はないのです。

貨幣循環論

誰かの赤字は誰かの黒字である。したがって、政府の財政赤字で民間に貨幣が供給され、貨幣循環量が拡大し、インフレ率が上がる。(引用: MMTによる令和「新」経済論 P9)

政府の赤字は民間の黒字です。

逆に言えば、政府の黒字は民間の赤字です。

政府の赤字を返してしまえば、民間からお金が消えてしまうのです。

逆に政府の赤字を拡大すれば、民間にお金が回り、インフレ率が上がります。

万年筆マネー

貨幣は、銀行等が賃借関係の記録を(万年筆で)書き込む時に「創出」され、返済する時に「消滅」する。(引用: MMTによる令和「新」経済論 P9)

書いただけで、お金が生み出されることは信じがたいことですが、これは事実です。

例えば銀行は、お客様から預かった預金をもとにお金を貸し出すのではありません。

お金を貸すのに、手元にお金は必要なく、書くだけで(今の時代はキーボードで数字を打ち込む)お金を生み出すのです。

ただ実際には、銀行は最低限のお金を所有している必要があります。

スペンディング・ファースト

政府支出は税収でなく、「万年筆マネー」によって創出される。そして納税によって貨幣は「消滅」している。(引用: MMTによる令和「新」経済論 P9)

政府支出が税収ではないことは、MMTの特徴の②で触れました。

先程書いた万年筆マネーによって、お金を生み出します。つまり、政府支出が先ということになります。

そして生み出されたお金は、納税をするとプラマイゼロになり、消滅してしまうのです。

貨幣固定説

現代の貨幣の信用・価値は、国家の「微税権」によって保証されている。(引用: MMTによる令和「新」経済論 P9)

この説は、お札を作っている理由のところで、納税ができるから、お札に価値を見いだしているということを書きました。

納税ができないお金は、人々は信用しませんし、利用しようと思わないのです。

貨幣のピラミッド

国家の「微税権」に保証されている現金貨幣との交換の保証が、銀行が創出する「預金貨幣」の価値を保証し、「預金貨幣」との交換の保証が「ノンバンクが作る貨幣(小切手など)の価値を保証している。(引用: MMTによる令和「新」経済論 P9)

現金貨幣(国家の微税権に保証されている)→預金貨幣(銀行)→小切手など(ノンバンク)

以上のような感じで、価値が保証されています。

先程のところで書いた、貨幣固定説があるからこそ、この貨幣のピラミッドが成立するのです。

MMTは日本を救うのか?

MMTの理論が通用するのは、通貨主権を持っていて、かつ変動為替相場の国だけです。

日本もMMTを実践することが可能な国です。

財政拡大をすることができるのなら、インフラ整備や就業保証プログラムなど、費用がかかりますが、国民が幸せになる政策を実現することが可能です。

また税金は財源ではないため、高いインフレ率にならない限り、増税をする必要がないことがわかります。

国民を苦しめる消費増税は必要ないわけです。デフレ時に増税をするのは、経済にダメージがあります。

今までの経済政策はうまくいっていないので、MMTの理論をもとに政策を実践する必要があると思います。

まとめ

MMTは地動説だと思います。

従来の常識に囚われていた私にとっては、少なからず衝撃がありました。

1回では理解するのは大変ですが、何回も本を読めば理解できてくると思います。

今回の説明では、MMTの全ては説明することができませんでした。

別の記事ではMMT本を紹介しているので、そちらの記事を読んでいただき、本を繰り返し読んで、自分のものにしていただきたいと思います。

P.S. MMTについて解説されてある動画を見つけたのでそちらもご覧ください。

また財務省のページにも、自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない、ハイパーインフレの可能性はゼロだということが書いてあります。

「日本の未来を考える勉強会」ーMMTポリティクス〜現代貨幣理論と日本経済〜ー令和元年5月17日 講師: 経世論研究所 所長 三橋 貴明氏👇

外国格付け会社宛意見書要旨

(1)の文章をご覧ください👇

https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm

S&P宛返信大要

(2)の文章をご覧ください👇

https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140530s.htm